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家族信託を活用する方法と認知症対策や資産凍結を防ぐ具体事例

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家族信託を活用する方法と認知症対策や資産凍結を防ぐ具体事例

家族信託を活用する方法と認知症対策や資産凍結を防ぐ具体事例

2025/09/16

もしものときに、親の不動産や預金の管理に不安を感じたことはありませんか?

大阪市でも注目を集める家族信託は、認知症による資産凍結や思わぬトラブルから大切な財産を守る手段として支持されています。本人が健康なうちに信頼できる家族へ管理を託すことで、「実家をいつでも売却できる」「預金凍結を回避できる」「成年後見制度を使わない柔軟な財産管理ができる」といった、さまざまなメリットを享受できる点が大きな魅力です。

本記事では、家族信託の仕組みや実際の活用事例、検討時の注意点まで具体的に解説します。

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遺産整理、遺言、生前贈与、家族信託など、相続と生前対策に関するお手続きに幅広く対応しております。
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目次

    そもそも家族信託とは?

    ● 家族信託とは

    家族信託とは、財産を持つ人(委託者)が、その財産を、信頼できる家族等(受託者)に預けて、管理・処分を任せる制度です。

    特徴としては、財産の所有者はあくまで委託者であり、受託者はあくまでその財産の「管理者」となります。そして受託者の財産管理による利益は、受益者に還元されます(家族信託においては通常、受益者は委託者と同一人物です)。

    一番よくあるケースは、高齢の親が委託者兼受益者となり、その子どもが受託者となるケースです。親が認知症になるリスクにそなえて事前に財産を子どもに預けておき、日頃の管理や売却等の処分行為が必要となれば、子どもが代わりに進められるようにしておくのです。

    このように、親子間での柔軟な財産管理が実現できる家族信託は、親の高齢化や認知症リスクを見据えた資産管理の方法として、大阪市でも大きな注目を集めているのです。

    ● 家族信託の主なメリット1:資産凍結リスクの軽減

    認知症になってしまうと、銀行口座が凍結したり不動産の売却ができなくなったりという「資産の凍結」が生じます。これは、認知症になることで判断能力が低下し、民法上の制限行為能力者として扱われ、売却等の法律行為をする権利が制限されるからです。この規定は、認知症の方の資産を保護するために存在しますが、同時に「老後資金を引き出せなくなった」「後見人をつけないと何もできなくなった」といった事態に繋がります。

    このような資産凍結のリスクを軽減するために、家族信託が活用できます。

    家族信託では、本人が健康なうちに信頼できる家族に財産の管理や処分を託します。不動産や預貯金等の資産を事前に預けておけば、たとえ本人が認知症になったとしても、資産を円滑に利用することができるのです。これにより、施設入所や医療費の支払い等、急な出費にも柔軟に対応できます。大阪市でも、こうした将来の安心を求めて家族信託を検討する家庭が増えています。

    ● 家族信託の主なメリット2:運用の自由度の高さ

    家族信託の特徴は、従来の遺言や成年後見制度と比べて、財産管理や承継に関する自由度が高い点にあります。親が元気なうちに「受託者(財産を預かる人)」を指定し、どの財産をどのように管理・運用するかを細かく定めることで、家族の状況や希望に合わせたオーダーメイドの資産管理が可能です。成年後見制度とは異なり、専門職後見人(司法書士や弁護士)や裁判所の監督を受けず、スムーズな財産管理が可能です。

    また、遺言と同じように「預けた財産を死後誰に承継したいか」という点まで決めることができます。そのため、「将来、孫に資産を引き継がせたい」「特定の目的でしか資産を使わせたくない」といったニーズにも柔軟に対応できます。

    大阪市内でも、家族構成や資産状況に応じて、きめ細かな信託契約を結ぶ事例が増えています。これにより、家族間のトラブル防止や資産の有効活用が実現します。

    ● 家族信託の主なメリット3:大きな税金がかからない

    家族信託では、財産の所有者は委託者のまま変わりませんし、家族信託による利益を得るのは受益者(委託者)です。そのため、生前贈与などの手段をとった場合に発生する贈与税や不動産取得税といった税金が発生することはありません

    ただし、契約内容によっては受託者に所得税などが生じることがあります。個別の事例については、実際に契約を結ぶ前に、専門家へ相談すると安心です。

    ● 大阪市での家族信託

    大阪市で家族信託を活用する際は、地域特有の家族構成や資産内容、相続に関する風習を踏まえたプランニングが重要です。特に都市部では不動産の資産価値が高く、相続や売却のタイミングを見極める必要があります。また、親族間が疎遠である等、相続トラブルのリスクをはらんでいる家庭も多いです。家族信託を活用することで、柔軟な資産管理や世代間のトラブル回避が期待できます。

    注意点として、受託者の選定や信託契約内容の明確化が不可欠です。また、信託契約後も定期的な見直しが必要となるため、専門家と連携しながら運用を続けることが望ましいでしょう。大阪市内でも、認知症対策や資産凍結回避を目的とした家族信託の導入事例が増えており、将来に備える有効な選択肢として注目されています。

    認知症対策へ家族信託を導入するポイント

    ● 家族信託を導入するためのポイント

    家族信託を活用するための最大のポイントは、本人が元気なうちに計画を立てて、家族信託の基礎となる信託契約を結ぶことです。認知症発症後では、本人の意思確認が困難となり、信託契約自体が結べなくなるため、早めの準備が欠かせません。また、事前に家族間でよく話し合い、信頼できる受託者を選定することも成功のポイントです。

    おおまかな導入の手順は以下のとおりです。

    1. 家族内で管理や承継の希望を整理する
    2. 信託する財産や受託者(財産管理を託す人)を決定する
    3. 司法書士等の専門家に相談して信託契約案を作成する
    4. 公証役場で信託契約公正証書を締結し、必要に応じて不動産の名義変更や金融機関手続きを行う

    ここまでの作業を本人の判断能力が低下する前に完了させる必要があるため、事前の準備が欠かせないのです。

    ● 家族信託を円満に活用するために

    家族信託を円満に進めるコツとしては、家族間で情報共有をしておくことや、契約内容を明確にしておくことが挙げられるでしょう。

    また、柔軟な資産管理ができるとはいえ、家族信託には「30年ルール」や「分別管理義務」といった期間や管理内容に関する法律上の決まりがあります。預金を信託しようとする際には、金融機関によっては信託口口座開設のための厳しい条件が設けられているケースも。

    このような実務上の細かな要件を見落としてしまうと、信託契約書の不備によるトラブルや、家族間の意思疎通不足によるトラブルにつながりかねません。家族信託を検討する際は、検討段階から司法書士等の専門家に相談しながら進めることをおすすめします。

    ● 財産管理だけではない家族信託

    家族信託は、資産管理だけではなく、相続対策としても非常に有効です。なぜなら信託契約書では、「信託が終わった後、信託財産を誰が引き継ぐか」といった事項も決められるからです。

    通常、家族信託は、委託者(親)が亡くなったときに終了します。その後、信託されていた財産は、信託契約書で定められたとおりの人に引き継がれますが、ここでたとえば「自宅は売却して2人の子どもで2等分する」「不動産は長男に、預金は妻に引き継がせる」等、遺言のように指定することができます。

    このように、家族信託は「認知症になる前の財産管理」「認知症になった後の財産管理」「亡くなった後の財産承継」という三段階で、老後の資産を守ることができるのです。

    家族信託が利用される代表的な事例

    ● 家族信託が使われる代表事例

    家族信託は、親の認知症や判断能力の低下など、もしもの事態が発生した際に資産が凍結されてしまうリスクを未然に防ぐ仕組みとして注目されています。特に大阪市のような都市部では、不動産や預金など多様な資産管理が求められる場面が多く、資産凍結によるトラブルを避けるための対策が重要です。

    なぜ家族信託が資産凍結回避に有効かというと、本人が元気なうちに信頼できる家族へ財産の管理や処分権限を託すことで、認知症発症後も柔軟に資産の売却や運用が可能になるからです。

    それでは、このような基本事項をおさえたうえで、実際にどのような場面で家族信託が活用されるのかをみていきましょう。

    ● 親が認知症になっても親名義の実家が売れる

    家族信託の代表的な活用事例として、まず「親が認知症になった後に親名義の実家を売りたい」というケースがあります。

    親が認知症を発症してしまうと、不動産の売却手続きの際に必須である本人の意思確認が困難となり、手続きが進められなくなるリスクが高まります。そこで家族信託を事前に設定しておけば、子どもが親の代わりに実家の売却を進め、施設入所費用や医療費に充てることが可能です。家族信託を活用すれば、本当にお金が必要なタイミングで家を売れるよう準備することができるのです。

    また、売却までいかずとも、空き家になった家の管理や、家を賃貸する場合の家賃の管理など、受託者には様々な権限を与えることができます。もしも施設に入ることになっても、資産が自由に動かせて安心です。

    特に「家を売らないと老後資金が心配だが、元気な間はできる限り家に住み続けたい」という方にはこの方法がおすすめといえるでしょう。

    ● 自宅売却時の税控除について

    自宅を売却する場合、「その住宅に住んでいる(最近まで住んでいた)」などの一定の要件を満たせば、売却益から3,000万円を控除することができます。これを、「居住用不動産の3,000万円控除」といいます。

    ここで、受託者が委託者の代わりに家を売った場合でも、この控除は使えるのか疑問が生じるでしょう。結論として、委託者が要件を満たしていれば、家族信託を利用していた場合でも、居住用不動産の3,000万円控除は利用できます。

    ただし、委託者が亡くなった後に清算受託者という立場で住宅を売却した場合、この制度とよく似た制度である「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」は適用されないため、注意が必要です。

    ● 預金の凍結を避けられる

    親の預金を守りたい・預金の凍結を避けたい」という要望にも家族信託は有効です。

    高齢者のなかには、ご自身の預貯金の管理に不安を覚える方が多くいます。さらには高齢者を狙った詐欺等の犯罪も多く、心配事は尽きないでしょう。また、銀行に認知症だと判断されると、口座を凍結されるリスクもあります。口座を凍結されてしまうと、現金の引き出しができず、日常生活に支障が生じるおそれがあります。

    家族信託では、このような不安も解消できます。お金を受託者に預けると、預けたお金は「信託専用口座」や「信託口口座」のなかで、受託者個人のお金とは分けて管理されます。受託者である子どもは、親の生活費や施設代、その他信託契約のなかで定めた費用について、このお金から支払うことになるのです。

    このようにお金の管理を子どもに任せることができるので、詐欺被害への心配や、口座凍結への不安が解消できます。また、成年後見制度のように、裁判所へ定期的に報告する必要もありませんので、管理者側の負担も軽減できます。

    ● 財産承継がスムーズに行える

    家族信託を活用することで、親が亡くなった際にもスムーズに財産承継を進めることが可能です。

    信託契約では、信託終了時に財産の引き継ぎ先となる人(帰属権利者)や、自分の次に委託者兼受益者となる人をあらかじめ指定しておくことができ、相続発生時も煩雑な手続きや争いを避けやすくなります。たとえば、「親が亡くなった後は長男へ、もしも先に長男が亡くなっていたら孫へ」といった承継設計も可能です。

    ただし、信託の設計次第では「30年ルール」などの法律上の制限があり、受益者の権利関係が複雑化する場合もあります。失敗例として、家族間で理解不足のまま契約を結んだことでトラブルが発生したケースもあるため、専門家による丁寧な設計と家族全員の合意形成が重要です。

    家族信託と成年後見制度の違い

    ● 成年後見制度の基本

    「成年後見制度を使いたくない」という方にとっても、家族信託は大きなメリットがあります。

    成年後見制度を使うと、成年後見人がすべての財産を管理し、契約行為等の法律行為を代理します。この成年後見人は家庭裁判所が選任するのですが、多くは弁護士や司法書士といった専門家が選任され、たとえ親族が選任されたとしてもこういった専門家の監督が就くことが多いです。このような専門家には、月額およそ2万円~の報酬を支払わなければなりません(報酬の額は家庭裁判所が決定します)。

    さらには家庭裁判所の監督を受ける必要があるため、定期的に報告書を提出しなければなりません。特に不動産の売却や定期預金の解約を行う際は、専門家や家庭裁判所への事前報告も必要です。

    このように、成年後見制度は「本人の財産を守る」ことを重視する厳格な制度です。そのため、財産の自由度が少なく、長期的なコストが発生するというデメリットが生じます。

    ● 家族信託を使うメリット

    家族信託を活用すれば、このような成年後見制度のデメリットを避けることができます。

    家族信託では、「どの財産を預けるか」「誰に預けるか」「受託者にどのような権限をもたせるか」「受託者に報酬を払うか否か」といった事項を、信託法上の制限内で自由に決めることができます。管理中に第三者である専門家や家庭裁判所の監視が入ることもありませんので、手続き負担や費用を削減することが可能です。

    ● 家族信託と成年後見制度の違い

    成年後見制度と家族信託は、いずれも本人が判断能力を失った場合の財産管理をサポートする仕組みですが、家族信託の魅力はこの柔軟性です。

    成年後見制度では、家庭裁判所が選任した後見人が財産管理を行い、資産の運用や売却には厳しい制限が設けられています。一方で家族信託は、事前に契約した家族(受託者)が本人に代わって財産管理を行うため、家族の希望やライフスタイルに合わせた運用が可能です。

    また、成年後見制度では一度開始すると本人の判断能力が回復してもすぐにやめることが難しいのに対し、家族信託は信託契約の内容に応じて終了条件を設定できます。

    大阪市でも「柔軟な財産管理がしたい」「将来の資産承継を計画的に進めたい」と考える方には家族信託の利用が支持されています。

    家族信託の落とし穴と注意すべき点

    ● 家族信託実施前の注意点

    家族信託は認知症対策や資産凍結防止に有効ですが、制度の仕組みを正しく理解しないまま契約を進めると、思わぬトラブルに発展することがあります。特に大阪市のような都市部では、不動産や預金など多様な財産を持つ家庭も多く、契約内容の不備や家族間の認識違いが問題となりやすいです。

    このため、契約書作成時には専門家による十分な説明と確認が不可欠です。たとえば、受託者が「家族信託の受託者は自由に財産を動かせる」と誤解してしまうと、想定外の資産流出や相続トラブルのリスクが高まります。契約の目的・運用方法・権限範囲を明確にし、家族全員で合意形成を図ることが大切です。

    また、信託内容を定期的に見直すことも重要です。親の健康状態や家族構成、資産状況が変化した際には、契約内容が現状に即しているかを必ず専門家に相談しましょう。こうした細かな確認が、家族信託の落とし穴を回避し、安心して活用するための第一歩となります。

    ● 家族信託の失敗事例

    家族信託を活用したものの、実際にトラブルとなった失敗事例からは多くの学びがあります。たとえば「親が認知症になった後に実家を売りたい」と考えても、「信託契約で受託者に不動産売却の権限を与えていなかった」「不動産を信託したが、信託登記をしていない」といった手続き上の不備から、売却手続きが進められないケースがあります。このような事態は、家族信託が普及するに伴って相談件数が増えており、事前準備の重要性が浮き彫りになっています。

    また、預金の凍結を回避したい場合も、金融機関ごとに対応が異なり、信託口口座の開設や運用に想定外の手間がかかることがあります。さらに、成年後見制度を使いたくないと考えて信託を選んでも、受託者の選定ミスや委託者の意向とずれた運用で、家族間の信頼関係が損なわれることも少なくありません。

    こうした失敗を防ぐためには、専門家と連携し、実際の運用や金融機関の対応を事前に確認することが不可欠です。

    ● 家族信託のリスク

    家族信託には多くのメリットがある一方、リスクも存在します。代表的なリスクとしては、受託者の責任が重く、財産管理や運用に対する知識や誠実さが求められる点です。特に大阪市のような都市部では、不動産の売却や預金の管理など、専門知識が必要な場面が増えます。

    対策方法としては、信託契約の内容を詳細に定めること、受託者と受益者の役割や権限を明確にすることが重要です。また、第三者専門家(司法書士や税理士)による定期的なチェックを取り入れることで、運用ミスや不正防止につながります。信託の内容や運用状況を家族全員で共有し、透明性を保つこともリスク軽減に有効です。

    このように、家族信託は長期的な視点で設計する必要があります。将来のライフプランや家族構成の変化も見据えて、柔軟に対応できる体制づくりを心がけましょう。

    まとめ

    高齢の親が認知症などで判断力が低下すると、不動産の売却や預金の引き出し等の重要な財産管理ができなくなり、家族が困るケースが多く見られます。家族信託は、本人が元気なうちに信頼できる家族へ財産管理を託すことで、こうしたリスクを事前に回避できる点が大きなメリットです。

    たとえば、親名義の実家を売却したい場合、認知症発症後は売却手続きが事実上困難となりますが、家族信託を利用すれば受託者が代わりに手続きを進めることが可能です。大阪市内でも「施設入所資金のために実家を売りたい」「預金の凍結を避けたい」といったニーズに対して、家族信託による柔軟な対応が注目されています。

    また、成年後見制度を利用した場合と比較して、家族信託は財産管理の範囲や運用方法に柔軟性があり、家族の意向を反映しやすいのも特徴です。失敗例として、契約内容が不明確なまま進めてしまった結果、家族間でトラブルになったケースもあるため、事前の十分な話し合いと専門家のサポートが不可欠です。

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